海外移住:ニュージーランドに移住して感じたこと

気づけばニュージーランドに移り住んでもう10年目に突入しようとしています。
時間の経つ速さは恐ろしい!!
ワーホリでNZ入国して職探ししていたあの頃が懐かしいというか、その後の出産と育児で、もはやあの頃の記憶があまり無いというか。笑

最近インスタ経由で、移住を考える日本人の方からメッセージをいただく機会が増えました。

「実際住んでみてどうですか?」
「留学・移住しようか迷ってます」

日本での生活に疑問を感じて、海外移住・留学を考え始めたという方が殆どでした。

今、海外移住・海外留学を考えている方の参考になればと思い、ニュージーランドに住んでみて思ったことを呟いてみます。



①比較的平和な国ではある

大きなテロや事件は、アメリカとかに比べると少ないのは確か。ただ小さな盗難や車上荒らしなどは日本より断然多いと思います。日本の治安の良さは誇れるレベルです。

②物価は安くはないが、最低時給も高い
衣食住にかかる費用は断然日本より高いです。
現在我が家は週1で食材の買い出しをしていますが、毎週大体200ドル前後かかります。(現通貨レートだとNZD1.00=JPY87.71で、17500円くらい)
ただ最低時給もその分高く、2023年10月現在$22.70が最低時給です。(先ほどのレートを利用すると1991円)高校生がマクドナルドでバイトしようが、主婦がスーパーでレジ打ちしようが、時給$22.70以上はもらえます。



③仕事しながら子育てがしやすい

まずニュージーランドでは14歳未満の子供が自宅で留守番することが法律で許されていません。よって14歳未満の子供がいるママ・パパ達の選択肢は基本的に2つ。

1)学校が終わる15時ごろに学校へ子供を迎えに行く
2)地域のアフタースクールケアといういわゆる学童的なサービスを利用して終業後にアフタースクールケアにお迎えに行く

アフタースクールケアはもちろん有料なので、収入を見ながらどうするかを決めることにはなります。正直アフタースクールケアも結構お金がかかるので、15時にお迎えに行くパパママが多いような気がします。
そういう部分もあって、ニュージーランドの雇用形態は結構15:00終わりのパートタイム雇用も多くて女性は働きやすい環境です。
また仕事とプライベートの時間はスパッと分け、雇用契約書に書かれた時間外は働きません。残業もしません。(なんなら終業時間より早くオフィスから消える現地人もいる。苦笑)有給休暇は働く側の権利なので、いつでも取れます。

そんなこんなで、家に帰ってくるのが早いので家族時間がとりやすいのが良い所かなと思います。働くママが一番大変な夕方以降の、夕食作り〜お風呂〜夕食〜寝かしつけを夫婦二人でできるのは非常に助かる。
ちなみにNZの子供達の就寝時間もめっちゃ早い。我が家の4歳と6歳は19時にはベッドに入ってます。健康的!





④親がWork Visa以上が保持していれば子供の小中高の学校費用は無料
ニュージーランドのほとんどの学校は公立なのですが、基本的な学費は親が就労ビザを持っていれば学費無料です。(レジデントビザ保持者の子供も無料)そうで無い場合は留学生専用の学費を支払いますが、ざっくり学費だけで$15000/年かかります。
もちろん、学費が無料でも別途課外スポーツなどに参加したり、学校行事でキャンプに行くなど等にちょこちょこ出費はあります。
強いて言えば日本のような給食システムが欲しかったです。。笑 最近エリアによっては国の費用でランチが支給される学校がありますが、みるからに栄養が偏りそうなメニューです。親の平均所得が低いエリアの学校が選択されているとのこと。
ランチ支給プログラム内容詳細

お弁当作るの面倒だな。。。と思うママ達もいると思いますが、安心してください。キャラ弁など存在しない国です。サンドイッチ(我が家はおにぎり)にクラッカー、フルーツ、チーズなどぱぱっと詰めれば完成です。ニュージーランドの学校は必ずモーニングティーの時間があります。(学校によって違いますが大体10:30頃でしょうか)モーニングティー用にちょっとおやつなども入れてます。

⑤のびのび教育スタイル
あまり子供にプレッシャーのかからない教育だと思います。

例えばニュージーランドの幼児教育は「テファリキ」というカリキュラムに沿って行われていますが、これは子供の主体性を大切にするもので「何歳で何ができるようにする」みたいな日本の幼児教育とは全く違うスタイルです。集団行動を強要することはなく、子どもの意志で自由な遊びをするのが基本。幼稚園に到着すると「今日は何しよっか〜?」と先生が問いかけてくれるので、子どもが「〜する!」と遊んでいるところを先生方が観察・手助けをして、そこから何かを学ぶスタイル。おかげさまで息子は毎日喜んで幼稚園に行っています。

5歳になって小学校に入ると読み書きなども始まりますが、宿題は出てもほんのちょっとで、宿題を終わらせないといけないプレッシャーはないです。

ニュージーランドでは高校は14歳からスタートで5年制です。14-15歳にあたるYear9-10の学年から選択科目が始まり、最後の3年間Year11-13では自分のやりたい科目を選択して単位を取得します。(※Year11の数学とYear11-13の読み書きの単位は必須)
私がニュージーランドに来て見て良いなあと思ったことが、科目を自分で選択できる点。日本だと結構体育とか歴史とか副教科がまだ必須だったりしますが、必須教科さえ押さえればあとは自由なニュージーランド。
大学のこの学部に行くためにはこの単位を取らないといけないとかもあるので、まあまあ早くから進路を考える生徒が多いです。
宿題はあまりないですが、提出する課題や時折あるテストのための自宅学習は必要です。自分で学習計画を立てて単位を取る。これが高校生の大きな違いでしょうか。

あと、大学に行かない生徒も多いです。NZの義務教育はYear12で終了。大学に行くことができる単位を取りたい人はYear13まで進みます。基本的に大学の学費は自分で学費ローンを組むニュージーランドの学生は、学びたいものが今決まっていない、実家の農業を手伝うなどで、Year12終了後はすぐに働く生徒も多いです。(田舎ほどYear12修了生が多いかも)
自分のやりたいことが見つかれば、その時に自分でお金を払っていく感じですね。
日本はとりあえず大学どこか行っておけみたいな流れはありますが、果たしてこれが本当に未来への投資になっているかは微妙な部分です。。。ただの親の負担になっているような気がしてなりません。

⑥医療レベルは残念ながら高くはない

かかりつけ医(GP)にしろ歯医者にしろ少し不安になるようなお医者さんが多いです。今のところ問題なく過ごせていますが、40過ぎたら数年に一回は日本で人間ドックしたいなと思って
います。苦笑
嬉しいことは居住者・非居住者に関わらずNZ国内で起こった事故に関わる医療費をACCという機関がカバーしてくれることです。補償してしてくれる金額は状況によって様々ですが、スポーツ中の怪我などでもACCが負担してくれる金額を差し引いた金額を病院で支払います。
*病気は適応外です。
また、2年以上の就労ビザ&永住権保持者&NZ国民の出産費用は無料です。助産師による検診や産後ケアも含みます。自己負担するのは超音波検査ぐらいでしょうか。
私は帝王切開で産後数日入院しましたが、それも無料でした。でも特に問題なければ帝王切開後でも数日で退院です。なかなかスパルタ。。。泣 夫の手助け必須です。
傷口の処理は助産師が家庭訪問してケアしてくれます。
ちなみに通常分娩であれば翌日〜翌々日退院が普通。(というか助産師帯同の自宅出産も多い)

⑦税金のシステムは日本よりシンプル
ニュージーランドの主な税金は消費税(GST15%)と所得税です。
下記は一番メインとなる所得(年収)に対する所得税率です。*2023年10月現在




所得税は会社からの給与から差し引かれます。

あと永住権保持者含むNZ国民はKiwi Saverという積立型の年金システムがあります。
ニュージーランドは日本のように働いている時に年金を支払って年金受給資格を得るシステムではなく、年金支払いなしで永住権保持で65歳以上になれば国からの年金が受給できます。*NZ国内での居住年数の条件はありますが、年金額は決まっています。
このKiwi Saverはその年金のプラスアルファになる分で、貯金ができないNZ人のために2007年からスタートしたもの。笑
収入の一部を少しずつ積み立てて老後の資金を増やしていくのですが、Kiwi Saverを行うメリットがいくつかあります。
※1年での積立金額が$1043以上ある場合は、毎年政府から$521加算される。
 積立額が$1043未満の場合は、積立額に応じた額がもらえる($521が上限です)
※働いている会社からも従業員給与額の3%を従業員のKiwi Saverに加算しなければならない

積み立てているお金は銀行口座にあるのではなく、Kiwi Saverプロバイダーが運用をしています。いわゆる「投資」になりますが、運用タイプは自分で選べますのでご安心を。

⑧住みやすい気温帯
日本と同じく四季がありますが、ニュージーランドの気温は冬の時期で0度近くまで冷えることはありますが、夏は高くても25-27度。夏場の湿気がないので結構カラッとしてます。紫外線が強いので日焼け止めは必須です。1日の中での温度差があるのがニュージーランドですが、比較的住みやすい気温だと思っています。





こんなものでしょうか。。。
何だか色々呟いてたら随分長くなりました!!まだ書こうと思えば書ける。笑

長所短所はありますが、私の個人的な総括=
「ニュージーランドは子育てがしやすいゆるっとした国」

余程の理由がない限りはニュージーランドに住み続けたいなと思っています💛

移住や留学を考える方の参考に少しでもなっていればいいな。。。

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